インストラクターと教習指導員の違い


教習所の指導員が教官などという大それた肩書きで呼ばれることがありますが、実は誤用なのです。ただし一般的に教官というと自動車教習所の指導員という認識を持たれた方も多く、現在では誤用というと変に思う方もいるかもしれません。

名称 意味
教官 警察官や軍人などの「官職」の教育を担当する職の呼称。
インストラクター
/指導員
工業技術、スポーツなどの分野に於いて様々な指導を行う立場の者をさす。主に、指導者用の教育を経てインストラクター/指導員の資格を有する事となる。一般的に公認団体等にて資格を取得することなどがあり、また種類によっては資格など問われないインストラクター/指導員業もある。
教習指導員 指定(公認)自動車教習所において、教習を行うことができる有資格者。道路交通法第99条の3に規定されるもので、インストラクターの種類でもある。(ここでは詳細を割愛する。)

ざっとこんな感じでしょうか?

簡単に言うと、「教習指導員」の有資格者で無いと、指定教習所の教習はできないということになります。逆に、指定自動車教習所でなければ、「教習指導員」の資格もいらないと考えても良いでしょう。

指定自動車教習所では、教習指導員の資格の無い者に教習を行わせることができないので、教習を行うためには資格の取得が絶対条件になります。

教習指導員になるためには、公安委員会が行う審査を受け、合格すること等が条件です。公安委員会の行う教習指導員の審査は、個人でも受けることはできますが、なかなか合格はできないということを聞きました。

一般的には指定自動車教習所に就職し、各都道府県の自動車教習所協会等の行う養成講習を受けて、審査に望むというのが一般的です。特に東京都の場合審査に出る出題範囲を、教習所協会の養成講習のときに事前に絞ってくれる場合があるようで、この養成講習を受けるのが必須と考えてよいかもしれません。

ただし神奈川県の場合、教習所協会の講習はあくまで形だけという感じです。公安委員会から教習所課の方が講習に来ますが、特に出題範囲を絞るということが一切無いので神奈川の新規指導員審査はかなり過酷な状況となると思います。

私の知る限り、東京と神奈川の状況しかわかりませんので、その他の府県に関しての情報はあまりありません。ただ他の県の中には、自動車安全運転センター、安全運転中央研修所の新任教習指導員養成講習を受講させてもらい、審査科目の一部免除を受けて教習指導員になっている県もあります。(この講習は指定教習所からの申し込みしか受けておらず、個人の申し込みは受付していません。)


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